アンティーク家具の重厚感をサイドボードで

アンティーク家具は、古くから使われてきた家具を現代の生活に取り入れた物です。プラスチックやステンレスなどの材質とは違った味があり、部屋に独特の雰囲気を出してくれる魅力があります。何よりアンティーク家具が一点あるだけで、重圧感があり存在感があります。

これからアンティーク家具を購入したいと検討している方には、まずサイドボードがおすすめです。なぜなら、小さなスペースに置ける物から収納がしっかり出来る大きな物までありライフスタイルに合わせて取り入れやすいからです。

アンティーク家具は、元々古い時代に使われていたので現代では必要のない目的で利用されていました。用途は全く違うけれど、ドレッサーとして使用したり収納とディスプレイを目的に利用したり、活用方法を工夫して楽しむことが出来ます。

年代物は選ぶことが難しそう、そのような抵抗がある方もいるかもしれません。しかし選び方はとても簡単で、好きか嫌いで決めるだけでも十分です。他にも収納の広さや、何かを飾るスペースとして使いたい、利用する目的で選ぶこともおすすめです。

収納と実用性を兼ね備えている物は、とても重宝します。あまり目につくところにあると部屋のイメージに合わない物は引き出しに、アクセサリーや写真立てなどは飾って綺麗に見せるなど自由に使えるような物であれば長い時間生活を共に出来ます。

また、色合いで選んでみる方法もあります。オーク材を使用した茶系、マホガニー材を使用した赤系、ウォールナット材を使用した赤茶系、などそれぞれに個性があります。壁紙や床、天井の色とのバランスが良いとアンティークの存在感が引き立ちます。

例えば床が明るめの色なら深みのある茶系の色を選ぶと、立体感があり目がいきやすくなります。ドッシリしたイメージだと濃い深めの色、華奢で繊細なイメージだと明るめの色を選んだり、部屋のインテリアとのバランスを考えながら選ぶ楽しみもあります。

他の家具との相性が合わないかも、と悩む方が多いですが意外と部屋に置いてみると自然と馴染み落ち着きのある雰囲気の部屋へとガラリと変わります。

ただ、購入した後ですがスペース配分には注意が必要です。特に奥行きと高さは事前にきちんと調べておきたいものです。運び入れる際に入ると思っていても、引っかかる場合もあります。

せっかくお気に入りの物を見つけたのに、傷がついてしまうことになりかねないので特に大きなサイドボードを部屋に置きたい場合は運び入れる経路を確保出来るようにしましょう。

知っておきたいアンティーク家具用語:ルーパー

最近、日本の家に、ヨーロッパ的な雰囲気のアンティーク家具を飾ることが目立ってきました。本来なら、木造の家に西洋的家具はフィットしないように感じるのですが、実際に家具が置かれている光景を目にすると、一向に違和感がありません。日本の気候にマッチして、そして、何よりも日本人の鋭利な審美眼にも耐えうるアンティーク家具には、言い知れぬ存在感が漂っています。

たとえば、家具の一部に些細な傷があった場合、英国やフランスでは、それを歴史の味と見ますが、日本では明らかな欠陥と認識するのが一般的です。美意識の差はこのように大きいのです。

当然の話ですが、現代社会で、工場で大量生産されたチープな家具が、あと100年後の時代にはアンティーク家具になるのか、というと、決してそんなことはありません。マスプロにより工業製品として生産された家具は、どれだけの時間を経ても、アンティーク家具の称号は与えられないのです。それほど、アンティークには重さが秘められています。

アンティークで使われている素材は、実は、今の社会では入手できないものがたくさんあります。木材にしても、アンティークで使われているマホガニーと現代のマホガニーでは、木目が全く違っています。ですから、当時と同じマホガニーを用意したいと思っても、それはできません。ガラスやミラーも、現代の品とは成分も製造工程も違います。

ですから、全く同じものを作ろうとしても、それは無理な相談なのです。昔出ないと入手できなかったというのが、アンティークなのです。そういう側面も、アンティークが持っている大きな魅力です。一点ものであるというのが、アンティークの持つ大きな値打ちとなっています。

往時の家具には、ルーパーを使ったものが多数見られます。ルーパーとは、家具用の支え具の一種で、フラップを支える役目を果たしています。
使われ方としては、ビューロー本体に仕込まれた引出し式の角棒状になっており、普通はフラップ部分のすぐ下の引き出の両脇に仕込まれています。

フラップを開くと出てきて、その上に水平にフラップが置かれる形となります。ルーパーの一部には、フラップと連動していて、開くとルーパーもオートで出てくる仕組みのものもあります。雨戸にもよく使われていました。アンティークの好きな人の中には、古い雨戸のコレクターもいるほどです。年月が経って風雨にさらされ、剥げている箇所や汚れ、欠けなどがあっても、一種の美術品として鑑賞しています、

アンティーク家具の目利きになる方法

アンティーク家具といえば、海外の美術品などを集める趣味と思われがちですが、多くの場合は価格が高く、希少性のある物について収拾するというイメージを持っている方が多いのかも知れません。アンティークとは、今から最低100年程度昔の物について、すでに現在では流通していない物で希少性の高いものも含まれます。

しかし、古いからといってその価値が必ずしも高く評価されるということではなく、現在は失われてしまった技術や天才的な技術によって作られた美術品としての側面が高い価値を生む要因となっていることも事実です。この事にロマンを感じ、収集にはまって行く方も多いように思います。

このような物について現在のブランドバッグなどにも共通します。品質の高いブランドバッグはそれ自体に高い価値が認められていますが、限定品などについては希少性から販売価格より高いプレミア価格で中古品が取引されています。私自身も、ブランドバックを売りに出したとき、思わぬプレミアが付いて高価な金額で売ることが出来た記憶があります。

このように、価値のあるもと、そうでない物を見極められるようになるには、物の歴史や希少性、質の高さなどの要素についてしっかりと理解することが必要となるのです。

アンティーク家具の目利きになるためには、テレビや雑誌などの情報のみではなく、実際にアンティーク家具を専門に扱う店舗などに足を運んで、実物をしっかりと鑑賞することが必要です。本物の価値を持つアンティーク家具には人を惹きつける魅力があり、自然と見るものを夢中にさせます。

また、高い評価の物を実際に見ることで、贋作や価値の低い物について見分ける能力が自然と付きます。他にも、本当のアンティーク家具の目利きと言われている専門家の著書や販売店での店員のかたの見解を聞き、話をする事で目利きとなるためのヒントを得ることができ、知識として今後に生かしていくことができます。

実際には、目から入る情報だけでなく、アンティーク品に対する知識と経験とが一体となってその物の価値を見極める能力が身に付くものです。特に、自分が興味を持って集めているものについては、自然と多くの知識と多くの実物を目にして知識を増やすことが出来ます。

このように一つの分野で目利きの能力を身に付けることで、自分の求めている本当の価値を見極めることができるようになります。物の本質を見極められるようになるには、長い経験と努力が必要不可欠です。

失敗しないアンティーク家具を使ったインテリア

アンティーク家具の魅力は使い込むほどの味わいが深まるその独特の風合いです。けれども新品の現代的な家具と比較すると値段がずっと高くなるため、敷居が高くてなかなか気軽に買うことができないという人が少なくありません。

けれども、魅力的なアンティーク家具をインテリアに取り入れるためには、まずは日本の住環境に適したサイズのものを選ぶことと、同時に素材も日本での生活環境に向くものを選ぶことが大切です。あまり装飾華美なものではなく、素材感がしっかりとしていて、繊細で品の良いものを中心に選べば、部屋の中でその家具だけが浮いてしまった・・という心配がありません。

多くのファンを持つアンティーク家具ですが、インテリアに取り入れるなら、壁紙や絨毯などもアンティーク調に統一しないといけないのではないかと思い込んでいる人もいます。

けれどもそんな風に内装までアンティークに統一したりする必要はまったくなく、どちらかといえば現代的なインテリアの中にサイドボードでも電話台でもチェストでもいいので、何か一つ、部屋のアクセントとしてアンティーク家具をミックスしてみるのがお勧めの選び方です。現代家具はモダンで洗練された空間になるのが魅力ではありますが現代家具だけで統一していると、どことなく画一的なイメージに仕上がりがちです。

そんな空間にアクセントとしてアンティークの家具が加わることで、オリジナルテイストが生まれ、全く違ったインテリアのイメージが生まれます。そしてアンティーク家具を選ぶ時、サイズや質感などは吟味する必要がありますが、まずは第一印象で気に入ったものを選ぶのがおすすめです。そうすることによって愛着が生まれ、長く大切に使用することができるようになります。

アンティークの家具は中には100年以上も前に作られたものも少なくありません。長い年月を経て、人から人へと大切に受け継がれてきたことで、より深い風合いを生み出し、使い込むことによってさらに独自の風合いが加わっていくものです。家具の魅力を損なわないように丁寧に修復を繰り返し、大切に扱われてきた状態の良いものを選ぶ事が大切です。

ただし、あくまでも家具としての機能がきちんと備わったものを選ばないと、高額な金額を支払ったのに、たとえばキャビネットなどの扉の開閉が上手くいかないなど、家具として使うことが不可能だということになってしまうことも考えられます。そして現代のものと比較すると耐水や耐熱性の面では弱いものが多いので、敷物を活用するなどの配慮が必要です。

アンティーク家具の選び方:素材

アンティーク家具はつくられた様式によっても違いますが、そのほとんどは木で作られています。どのような素材の木を使っているかを知ることは、自分が部屋に置きたい家具を決める要素にもなります。使われている木材にもそれぞれ特徴がありアンティーク家具を選ぶ時のポイントとなるでしょう。

素材の中で一番多く使われているのはオーク材になります。この木材は日本でも婚礼家具の素材として使われているもので、固い木材で木目がはっきりしているのが特徴です。材質が固いことから強度があり耐久性にも優れているので、床材に使われたりウイスキーの樽にも使用されていました。オーク材の家具は使っていくごとに色に深みが増していきます。

高級感のある素材にはマホガニー材が挙げられ、艶やかな質感で赤褐色の色あいが特徴です。このトーンが高級感を生みdすことで英国で親しまれてきた材質でもあります。昔イギリスが植民地を保有していた頃、マホガニーはカリブ海やアフリカから輸入され家具へと加工されていました。現在では植民地もなくなりワシントン条約により制限があるので、簡単には入手の出来ない木材となりました。

現代の輸入家具では見ることの出来なくなったマホガニー材はアンティーク家具でしかお目にかけることがなくなってきました。マホガニー材の色調が本当に美しくなるには100年ほどの歳月がかかると言われています。古くから現存しているマホガニーの家具はとても貴重な家具となっています。

ウォルナット材に関しては、原材料がクルミの木で世界の三大銘木にも挙げられています。硬さがあり濃いこげ茶色の色調でシックで落ち着いた色合いが特徴です。このウォルナット材はアンティーク家具に限らず現代の家具でもよく用いられています。家具に使われる木材は日光に当たると色が濃くなっていくのが特徴ですが、ウォルナット材に関しては日光に当たっていくと色が薄くなっていくのが特徴です。

チーク材を使った家具は、現在注目の高い北欧インテリア家具の素材として親しまれているもので、アンティーク家具やヴィンテージ家具の材質にも用いられています。世界の三大銘木のひとつでもあり固い材質で色あいも美しいことから高級列車や豪華客船の内装にも使われてきました。また油分が多く腐りにくいことから船やクルーザーの甲板としても用いられてきました。木目も落ち着いているのでお部屋をシンプルにまとめる効果も持っています。