アンティーク家具の選び方:素材

アンティーク家具はつくられた様式によっても違いますが、そのほとんどは木で作られています。どのような素材の木を使っているかを知ることは、自分が部屋に置きたい家具を決める要素にもなります。使われている木材にもそれぞれ特徴がありアンティーク家具を選ぶ時のポイントとなるでしょう。

素材の中で一番多く使われているのはオーク材になります。この木材は日本でも婚礼家具の素材として使われているもので、固い木材で木目がはっきりしているのが特徴です。材質が固いことから強度があり耐久性にも優れているので、床材に使われたりウイスキーの樽にも使用されていました。オーク材の家具は使っていくごとに色に深みが増していきます。

高級感のある素材にはマホガニー材が挙げられ、艶やかな質感で赤褐色の色あいが特徴です。このトーンが高級感を生みdすことで英国で親しまれてきた材質でもあります。昔イギリスが植民地を保有していた頃、マホガニーはカリブ海やアフリカから輸入され家具へと加工されていました。現在では植民地もなくなりワシントン条約により制限があるので、簡単には入手の出来ない木材となりました。

現代の輸入家具では見ることの出来なくなったマホガニー材はアンティーク家具でしかお目にかけることがなくなってきました。マホガニー材の色調が本当に美しくなるには100年ほどの歳月がかかると言われています。古くから現存しているマホガニーの家具はとても貴重な家具となっています。

ウォルナット材に関しては、原材料がクルミの木で世界の三大銘木にも挙げられています。硬さがあり濃いこげ茶色の色調でシックで落ち着いた色合いが特徴です。このウォルナット材はアンティーク家具に限らず現代の家具でもよく用いられています。家具に使われる木材は日光に当たると色が濃くなっていくのが特徴ですが、ウォルナット材に関しては日光に当たっていくと色が薄くなっていくのが特徴です。

チーク材を使った家具は、現在注目の高い北欧インテリア家具の素材として親しまれているもので、アンティーク家具やヴィンテージ家具の材質にも用いられています。世界の三大銘木のひとつでもあり固い材質で色あいも美しいことから高級列車や豪華客船の内装にも使われてきました。また油分が多く腐りにくいことから船やクルーザーの甲板としても用いられてきました。木目も落ち着いているのでお部屋をシンプルにまとめる効果も持っています。